衝撃の育児

隣の部署のひとと話す機会があって、ちょっと衝撃を受けた。
その人は女性で、年齢は私と同じくらい?(少し上?)で、いつもキレイにしてる美人さん。学生時代に子どもができたらしく、現在小学校低学年の娘さんがいる。
春先に開催された部署合同の集まりがあったとき、その人は自己紹介で、娘がいる事と、趣味については「一人で海外旅行にいくこと」と言っていたので『おや…?』と思ったものの、自分の趣味や時間が大事な人なんだな、旦那さんがその辺は理解ある人なんだろうな、と思った程度だった。
私はいつも夕方に会社を出て帰宅しているので、周りの人たちみんな忙しそうだなと思っても実際何時までやってるか知らなくて。それが今日聞いた話だと、その女性は一時期は深夜まで働いていることが多かったらしい!びっくりした私は「その間、娘さんはどうしてるんですか?」と聞いたら「ひとりで過ごしてます」と教えてくれた!
アンビリーバボー!!Σ(・ω・ノ)ノ!
朝、娘さんの晩御飯も用意していくらしい。電子レンジの使い方を教えて、お風呂のスイッチも教えて、ひとりでできるように教え込んだんだとか…。「もうルーチンでやってます(^_^)」と言っていた。電子レンジを使わせるとかは危ないかな、と最初は思ったらしいけど、教えたらなんとかなったそうで。夏休みなんかは、昼ごはんと晩ごはんを両方用意しておかなきゃいけないから大変らしい。
や…シングルマザーならいざ知らず…旦那さんいると思うんだけど。私と同じ契約社員だし、もしシングルマザーでこの稼ぎでは娘さん育てながら自分の趣味で海外とか行けないと思うし。お金のためにというより自分のために働いてそうな気がする。「娘さんがダダをこねるようなときはないんですか?」と聞いたら、ないとのこと。「自立してますね」と言ったら「うん、そうですねぇ(*^_^*)ニコニコ」って感じだった。子どもにテレビの録画を頼んだらやっといてくれるらしい。携帯のGPSで子どもの位置を確認したりとかは特にしないらしい。ひとり暮らしみたいな生活がもう、普通になってるらしかった。旦那が何時に帰ってくるのかは残念ながら聞き損ねた。
なんだかもう、異次元の話すぎで目が点。世の中は自分のモノサシで測れないことばかりなんだと再認識。
私のモノサシで考えると、今は娘さんが平気に振舞っているように見えても、何年か後に変な形でそのしわ寄せが表に出てきて非行に走ったり、何か深刻な精神的トラウマを抱えたりしてしまうのでは…?と思っちゃうんだけど、生まれながらにそういう家庭環境で育てばそれが普通のこと過ぎて、もしかしたら本当に平気なのかもしれないし、母に似て自分の時間が大事でひとりでも充実した時間が過ごせるのかもしれない。
いや…でも、毎晩孤食でひとりでお風呂入って寝るなんて…。自分が小学生だったとしても嫌だし、母の立場で考えても子どもにそんな生活させるのは忍びない。想像しただけで悲しくなる。それに世の中は物騒だし心配だ。
私は物分かりのいいような顔をして「すごいですね」と言ったけれど、もう心の中では全然受け入れることができなくて、むしろそういう働き方をしている女性を受け入れているそこの部署の上司とか、周りの人とかは嫌じゃないのかな?!と思ったり。私はこういう人が隣の席で働いてたらもうソワソワしちゃって「早く帰ったほうが良くないですか?それはあなたじゃなくてはダメな仕事なんですか?」と言ってしまう気がする。でも会社としては、私みたいに時短で働くワーキングマザーよりは、こういう風に時間に縛られずに働いてくれる人のほうが絶対的に使いやすいだろうな、有難いだろうな、と思うと少し黒い気持ちすら芽生えてきそう。ちょっと失礼だけど、同じ部署じゃなくて良かった…。
私は大学で色々学んで、世の中の多様性を受け入れられる人になったような気でいたけれど、実際は全然で「え、ありえない!」と思ってしまうことがすごく多い気がする。でもそれを声に出さずにしまっておけるようになったから一応少しは進歩したかな。そうなったことには何か背景があるんだろう、と思えるだけマシか。でも「ありえない」と感じた出来事の背景に思いを寄せたところで私の中で特に解が出るはずもなく。色んな人がいるけれど自分は自分のやりたいようにやろう、という考えに行き着くだけ。そんな私の行動も誰かから見たら「ありえない!」って感じなんだろうな…(´Д` )そもそも人を非難できるほどきちんとした生活送ってないしな。
自分にできる範囲で、良かれと思った生活を送ろう…。うん。しかし衝撃が強過ぎてしばらく落ち込みそう(笑)